よく聞いてるラジオ日経で「藤本誠之の相場の福の神」と言うコーナーがある「チャッチャカチャカチャチャチャカチャカチャ」と関西風のテーマソングから「まいど、相場の福の神こと 藤本誠之です 」とこれまた関西風の挨拶ではじまる。 藤本さんには失礼かもしれないが、この 「藤本誠之の相場の福の神」に出る企業は三流企業が多い。その三流企業の社長を 藤本さんが持ち上げて持ち上げてオベンチャラを言うのが定番だ。しかし先週は名門の日本製鋼所が出てきた。はじめはアンチモンを精錬しているボロ株の日本精鉱かなと思って聞いていたら、様子が違う正真正銘のアームの日本製鋼所であった。「三井の重鎮の日本製鋼所」「山川の日本史の教科書にも載っている室蘭の日本製鋼所」「室蘭の日本製鋼所が止まれば、世界の原発が止まる」と言われた超名門である。世が世なら絶対でない番組である。私は日本製鋼所は柔らかくなって好感も持ったが、戦前の兵器開発や戦後の原発開発で肩で風切っていた天下の日本製鋼所はちょっと落ち目なのかなとも思った。原発なき後どうやって稼いでいるのだろうと思った。私は福島原発事故以来日本製鋼所の株をチャックしなくなった。私の頭の中では原発の日本製鋼所 で止まっている。
まだ火力・原子力向け鋳鍛鋼で世界大手ではあるが。利益柱は樹脂製造・加工装置など産業機械にシフトしている。
日本製鋼所の社長自ら「日本製鋼所と言う名に合わないかもしれない業態」と言っていた。 まだ火力・原子力向け鋳鍛鋼で世界大手ではあるが 産業機械分野にシフトしているぞと言う事だ。重厚長大一辺倒ではなくなっている。稼ぎ頭はセパレーター製造装置でこれは社長が若いころから手掛けていた物でセパレーター用のフィルム製造装置では世界シェアが7割に達している。他にも成形機や造粒機もある。
特筆すべき大化けしそうなのが窒化ガリウム(GaN)を使った次世代半導体である。
最近、GaNと書かれた機器を見るの機会が多くなった。
「三菱ケミカル」と共同で、窒化ガリウム(GaN)単結晶基板の量産に向けた実証設備を日本製鋼所 M&E 株式会社室蘭製作所構内に竣工しました。2021 年度にかけて4インチの GaN 単結晶基板
の量産に向けた実証実験を行い、2022 年度初頭からの市場供給開始を目指しています。
シリコンに代わって次世代を担う素材として注目されているのが、「SiC(エスアイシー・シリコンカーバイド・炭化ケイ素)」と「GaN(ガン・ガリウムナイトライド・窒化ガリウム)」があります。この次世代のSiCやGaNは半導体だけで使われるわけではありません。

多岐に渡る部品に使われます。
迎え撃つ信越化学の戦略。
現世代の半導体はシリコンである「いぶしぎんの商売巧者の信越化学」が作っている。塩ビやシリコンウエハと儲かる商品の目利きも上手い。シリコンはケイ素から作られる単体の物質である。次世代の「SiC(エスアイシー・シリコンカーバイド・炭化ケイ素)」 もケイ素を使って炭素と化合させる。 SiCに関しては現世代のシリコンウエハの上位互換と考えて良い。 これが次世代半導体の主役になると現半導体のシリコンウエハでケイ素を扱う信越化学にはかなわない。経験と実績で雲泥の差がある。日本製鋼所としては 「GaN(ガン・ガリウムナイトライド・窒化ガリウム)」 が次世代の半導体になってって欲しいところだ。これが次世代半導体になると 日本製鋼所 は大化けすると思う。ちなみに信越化学も 「GaN(ガン・ガリウムナイトライド・窒化ガリウム)」 の研究も行っている。信越化学も抜け目がない。
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