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最近のアメリカ株のもたつきの原因

日本株はここ最近絶好調だ、それに比べアメリカ株はもたついている。デルタ株が思ったより感染力が強かったとか、ハリケーンの影響とかあったかもしれないが、それは一過性の小さな問題だ。アメリカはウィズコロナに舵を切った。多少の死傷者は目をつぶる政策に転換している。街には活気が戻っている、しかし、最近のアメリカ株だけは冴えない。

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テーパリングはもうとっくにアメリカ株は織り込んでいる

テーパリング(量的緩和策による金融資産の買い入れ額を順次減らしていくこと)はアメリカ株はもうとっくに織り込んでいる。日銀ですらテーパリングを言い始めたくらいだ。今年に入ってから何回も史上最高値を更新してるアメリカ株にはもう量的緩和は必要ない。ではなぜ最近のアメリカ株はもたついているのか?

来年には利上げをするんじゃないかと人々が気づき始めた

「テーパリングだけじゃない、来年には利上げもあるぞ」と人々が気づき始めた。アメリカはインフレがかなり進行してしまっている。賃金、住宅価格共に上がっている。「利上げの時期が早まる」と人々が気づき始めた。

アメリカのインフレは労働賃金から始まる

アメリカのインフレは労働賃金から始まる事が多い。またインフレ指標の中に占める賃金のウェートも高い。最近もアマゾンが時給2000円で募集をかけた。賃金上昇の原因はウィズコロナで経済が動き始めたアメリカで人手不足が深刻になってきているからだ。コロナでリストラされた職場に人々が帰ってきてくれないのだ。ある人は、よりよい賃金を求めて転職を考え、60代以上の人は「コロナが潮時」とばかりに引退をしている。特にコロナが直撃したサービス、飲食業の人手不足は深刻だ。コロナの感染の危険が大きく、低賃金の職場にはもう人は戻ってこない。アメリカなら移民を入れればいいじゃないかと思うかもしれないが、トランプ後から移民の流入は抑制されている。バイデン大統領も「移民を増やす」とは言えない雰囲気になってきている。

人々に身近な労働賃金が上がり、住宅価格も上がる。アメリカ人の肌で感じやすいインフレが進んでいるのだ。

「テーパリングだけではインフレ抑制は無理、来年には利上げに踏み切る」多くの人がそう感じている。

これが最近のアメリカ株のもたつきの原因だ。

デフレに苦しむ日本人からすると「出口戦略」のあるアメリカを羨ましくさえ思う。

コメント

  1. […] […]

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