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どうした、小松製作所

安倍政権も終わり、コロナで12年12月から続いた戦後最長の景気拡大局面も終わった。公式発表はないが実質的に終わっています。もちろんまだ名前もない。前の景気拡大局面であった「いざなみ景気」(2002年2月から2008年2月までの73ヶ月間続いた)と比べると今回は迫力に欠けた。「いざなみ景気」は年平均成長率1.6%、「今回の景気拡大局面」は年平均成長率1.2%だ。成長率の低さも迫力に欠けた要因だが、一番の要因は重厚長大産業が成長しなかった事だ。「いざなみ景気」は中国の勃興がなければ達成できなかった。その中国の勃興に乗ったのが「日本郵船」や「小松製作所」だった。まさに巨艦動くと言う表現にピッタリで船と建機が動くと迫力があった。

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小松製作所の不調は米中貿易摩擦だけではない

散髪する時、私が株好きと言う事もあって株の話になる。「今回の景気はどうなんですかね?」と問われると返答に困る。毎回言うのが「日本郵船と小松製作所がなぁ、本物じゃないんだ」「全体でどーんと上がらないから個別の銘柄についていくしかない」

前のいざなみ景気では小松製作所(以下コマツと表記)は株価10倍になった。今回も一時は上がったことは上がったが、物足りない上がり方だった。 今、現在の株価は2344円(20年9月現在)、一番高かった2018年からおよそ半分だ。米中摩擦の影響と初めは考えていたが、どうもそうではなかった。根本的な問題があった。私は今回のコロナを初めに克服するのは中国だと予測している。中国は景気拡大政策も打ってくるだろう。その中国の景気拡大政策にコマツは乗れないと思う。

中国での競争力を失ったコマツ

コマツのIR情報を見ると2018年と2019年を見ると日米欧の売り上げはほぼ横ばいだけど中国での売上が極端に落ち込んでいる。米中貿易摩擦だけでは片づけられない落ち込みだった。ライバルのキャタピラーと比べるとその落ち込みは激しい。

IRライブラリー|株主・投資家情報|小松製作所 - 建設機械のコマツ
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中国の現地メーカーのシェアは3割から7割に急上昇

リーマン・ショック以前は、日米欧などの外資系建機メーカーが中国市場で7割強のシェアをもっていた。それが最近では中国の現地メーカーのシェアは3割から7割に急上昇した。中国は建機を自前で作れるようになった。コマツだけでなく外資系メーカーは軒並み中国でのシェア落とした事になる。しかしキャタピラーは中国市場でシェアそんなに落としてない。なぜなのか?

キャタピラーは中国市場に最新の建機を、コマツは型落ちを投入

型落ち製品投入って、コマツさんちょっと中国市場舐めてませんか?と言いたい。コマツの上層部の人たちには中国はまだ発展途上国と言う感覚があるのかもしれない。この前、書いた車の記事でもふれたが欧米メーカーは中国市場を舐めてない、現地の中国人が好む車を投入してきている。中国市場を研究して「とにかく外観が大きくて便利で荷物も積めて後部座席のスペースある車」が中国人の好むと分かり、その型の車を中国市場に投入してきている。中国は今や世界のショベル市場の約4割を占める世界最大の市場となっているのだ。そこに型落ち製品を投入してどうする!

コマツは多数の技術者をヘッドハンティングされた

中国現地メーカーのシェアが3割から7割の急拡大っておかしくないかい? デジタルの世界ではそんな事は起こりうる。例えばスマホや薄型テレビだ。コツコツと積み上げていくアナログの世界とは違いデジタルの世界でブレークスルーが起きると、あっと言う間に世界シェアが代わる。建機の世界でブレークスルーが起こる事は考えられない。ネジの留め方や鉄の剛性にも独特のコツや経験が必要で、数年でシェアが代わる事は普通では考えられない。これだけのシェア向上はヘッドハンティングによる技術のショートカットしか考えられない。調べて行くと、コマツの技術者が中国メーカーから破格の待遇でヘッドハンティングされた事がわかった。

今や建機の世界三強になった三一重工

中国の三一重工はいまやコマツとキャタピラーと共に建機の世界三強になった。その三一重工からコマツは技術者をヘッドハンティングされたのだ。三一重工だけでなく中国政府からのバックアップもあったと思うが、しかしヘッドハンティングはコマツの脇の甘さが最大の原因だ。中国市場や中国政府を甘く見てはいけない。日中関係は親密で友好が望ましいが、日本の国益を損なう事態は避けなくてはならない。



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